Music Studio M
ヴァイオリン・ギター・ピアノ教室
Violin・Guitar・Piano・Concert Salon・Art etc……

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楽器について

楽器との良い出会いのために。


ヴァイオリンだけではなくこれから楽器を始めようという方にとってこの出会いは特別な物です。
ヴァイオリンは現在の形になって約300年、ギターは100年ほどになります。
これ程、歴史的な楽器を手に取るとき、奏者は何かその楽器の持つインスピレーションを感じざるを得ません。
これだけ時代が進んだ、便利になったといっても、これらの楽器と人間の本質は何一つ変わっていないのですから。
あのバッハやモーツァルト、ベートーベン、そしてハイドンの時代から・・・・。
自分の演奏する楽器を通してそれらの天才たちとつながることの喜びはちょっと他では言い表せません。
 
ですから楽器選びは自分自身の相棒を選ぶような事になります。
ある巨匠は”楽器との出会いは結婚のようなものだ”と語ったお話もあるくらいです。
もっと重要なことは、その楽器の善し悪しがその後の演奏技術向上の鍵を握っている、と言っても
過言ではないでしょう。
 
それは、奏者自身の耳を育ててくれる力が楽器自身にあるかどうか、と言うことです。
(これは、聞けばその通りとは思ってしまいますが、実際に楽器を買い換えた直後からたった1ヶ月程でびっくりするほど上達した生徒さんを何人も見ています。)
 
最近はインターネットなどで非常に安価な形だけの楽器がいくらでも見つかります。
ただ、楽器という物は非常に繊細な道具です、部屋の壁につり下げて飾るだけならともかく、
自分の表現するすべてのニュアンスを音として出せなければただの木の箱と同じです。
 
真の楽器とは製作家が魂を込めて一枚一枚、表面板を人差し指と親指の感覚で削りあげた
芸術品なのです。同じ物は世界に二つとありません。
 
だからといって、高価な楽器を購入しなければいけないかと言われるとそのような事はありません。
良い楽器の選択肢はすべての予算に存在します。(5万円の予算には同等かそれ以上の音色の楽器を、もちろんそれ以上の楽器には値段相応の音色を)と言うように。
初めは素性のよいお手頃な楽器ではじめ、もしその楽器で満足がいかなくなれば、自身のテクニックに応じて楽器を買い換えればよいと思います。
良い楽器であれば奏者のくせを理解しどんどん音も良く鳴っていくでしょう。自分の楽器を他の人が弾いたら良く鳴らない、またその逆もあります。
弦楽器は弦の振動する方向が少しでも変わるとそんな反応をする繊細な道具なのです。
 
楽器との出会いも、先生との出会いもまた縁です。初めての楽器は予算を相談の上、先生の耳で
選んでもらうのが一番安心といえるでしょう。何より先生は自分の使用している楽器を含め信頼し取引しているルートを持っています、ネットでいくら情報が入るとはいえ、飛び込みで購入する事は決して得策ではありません。
先生に選んでもらうと言うことは、選定した楽器に自信があり、なおかつ責任もとり得る立場だからです。
 
 
また小さな子は、大人になるまでに楽器を段階的に(最大4回。各自の成長により異なる)買い換えなければなりません。しかし、各楽器に最上級の音質を求める必要はありません。
音色に気を遣う時があるとすれば、それは最後の大人のサイズに買い換える時でしょう。
 
よく、他の生徒さんが小さいときに使用したおさがりの楽器を譲ってもらい、それを使用したいとのお問い合わせを頂くのですが、残念ながら皆さん「自分が子供を持った時に習わせたいから手放さない」とおっしゃいます。弦楽器とはそれほど愛着のわく、魅力的な物なのです。
 
そのような理由により、楽器レンタルというものはありません。
もちろん体験レッスン時はこちらにある楽器を触っていただきますのでご安心ください。
 
楽器は自分の財産です。レッスンで身につけていくテクニックもまた同じです。