Vn.加藤和美さんにお声がけいただきカルテットの演奏をご一緒しました。会場は王子にある、北とぴあスカイホール。
今回の演奏会のテーマは’戦争と平和’。プログラムのメインはショスタコービッチ第8番でした。彼の残した四重奏曲の中でも最も重要とされる大曲です。譜面の最初、’ファシズムと戦争の犠牲者の思い出に’とメッセージが綴られていて、弾くのはもちろん、聴くだけでも作品への思いを感じてエネルギーを使う曲。演奏のために高い集中力が必要でした。
戦争への怒り、恐怖、惨さ、悲しさ。そんなメッセージが音に現れている気がします。死者へのレクイエムのようにも聴こえるけれど、実は自分のために作られたという説も。ショスタコーヴィチ自身のイニシャルが音名ドイツ音名【D-S(ES)-C-H】、イタリア音程【レ-ミ♭-ド-シ】で織り込まれていて、曲の冒頭ら冒頭や曲の中で何度も旋律として出てくるのです。わずか3日間で書かれたといわれている名曲。曲を知れば知るほど、作品の素晴らしさを感じます。
世の中が平和であること。ずっと願い続けたいことだし、普通に過ごせる毎日がどれだけ幸せなことなのか、と、改めて考える時間となった貴重なコンサートでした。
Vn.加藤和美さんVla.野中友多佳さん、Vc.新井昴さん、素晴らしき奏者みなさんとご一緒できて光栄でした。ありがとうございました!
今回のコンサートは、事前の宣伝となってしまったにも関わらず、足をお運びくださったお客様に大きな感謝を💐久しぶりにお会いできた方や、いつもちかくで暖かく演奏を見守ってくださる方々、聴いてくださって本当に嬉しかったです。お暑い中、ご来場本当にありがとうございました💐